2010年以来、毎年のように「今年こそ」モバイル決済の運用が開始すると予想されてきましたが、実現することはありませんでした。しかし、ついに2016年こそがモバイル決済の本命の年と言える時が来ました。では、今年は今までとどう違うのでしょう? 需要とインフラストラクチャが成熟し、初めて連動したことで、かつてないほどモバイル決済が簡単、安全、直感的になったのです。これは、モバイル旅行業界全体に大きな意味をもたらします。
以下は、2016年にモバイル決済が主流になる5つの理由です。
モバイル決済の急成長が見込まれる
モバイル決済の市場はまだ断片化されていますが、米国における去年のモバイル決済は合計87億ドルで、まだ発展の初期段階にある業界としては驚異的な数字でした。しかし、この数字に驚いてはいけません。2016年には3倍の275億ドル[1]に跳ね上がるとアナリストは予想しています。これらの予想は、ユーザー層の拡大、業者の幅広い受け入れ、そして旅行など中~高の価格帯のPOS支払に消費者がモバイルを使う頻度が増大したことなどに基づきます。
予約放棄を防ぐ対策は予約の簡易化である
オンライン旅行予約に関する調査によると、訪問者の80%もが予約を完了せずにオンラインサイトを離れます。[2]モバイルでの予約放棄率は38%と遥かに低いですが[3]、モバイル旅行者がスムーズかつ迅速に予約プロセスを完了できるように、モバイル予約の操作性を向上させることは、引き続きすべての航空会社と旅行会社の2016年の優先事項になっています。今日の旅行者はフライトやホテルの予約にモバイル画面で5ページ以上かかると、遅くて使い勝手が悪いと感じてしまいます。旅行ブランドでは既にこれを認識し始めており、2016年の終わりまでには、新しいモバイル決済オプションを導入して、予約や購入に必要なステップ数を減らす予定です。これはアプリ内の体験に大改革をもたらし、モバイル予約プロセスに使いやすさとスピードを提供する一方で、航空会社、旅行会社、ホテルに、モバイルを介したさらに多くの旅行予約と装備品の購入を促進するものと見られます。
セキュリティおよび不正行為に関する懸念を軽減
セキュリティはあらゆる支払い取引において重要な懸念事項であり、ここ1年の間にmPaymentsをめぐるセキュリティ強化に大きな注目が集まっています。バイオメトリック認証、トークン化、二要素認証、音声認識、キー押圧力検出、指静脈スキャナー、そして2016年に導入される脈拍認識などの新たな手段が登場しており、エンドユーザーはより大きな安心と便利さを手に入れることができます。
デジタルウォレット―2016年の必携品
Apple、Google、サムスン、Paypal(ペイパル)、ウォルマート…。今年、従来の財布から進化して、独自の「デジタルウォレット」を導入する大手企業の数はますます増えるでしょう。事実上、コンタクトレス技術を使ったモバイルウォレットの数は2016年末までに2億個に達すると予想されており、2014年末の数字から100%以上の伸びを示しています[4]。それに加え、モバイル支払いを利用している大手企業が他の企業とパートナー関係を築きそれらの企業にもモバイル支払いを導入させ始めていることから、ロイヤルティプログラムが「デジタルウォレット」の不可欠な一部となるとみられています。たとえば、Android Payはコカ・コーラと提携し、自動販売機でスマートフォンを使ってコカ・コーラの商品を買ったユーザーに、次回の購入に使えるポイントを進呈しています[5]。Apple PayもJCペニー、Kohls(コールズ)、ウォルグリーン、ダンキンドーナツなどと提携して同様のロイヤルティプログラムを開始しました。デジタルウォレットを採用する航空会社や旅行会社が増え、旅行に関するモバイル支払いの重要性が増すにつれ、航空会社および旅行会社のモバイル戦略においてロイヤルティがますます統合されていくのは時間の問題でしょう。
モバイル支払い:スムーズなモバイル旅行における最後の障壁
最後に、これがおそらく最も重要な点ですが、モバイル旅行予約において支払いが最後の大きな障壁だということです。2015年には、ほとんどすべての引き渡し場所が消滅しました。
- 予約の障壁:これは保存/最新/お気に入り検索および&置き去りにされたショッピングカートのお知らせによって解消しました。
- 乗客および住所の詳細の障壁:これはプロフィール保存およびロイヤルティアカウントの「名前を選択」機能によって解消しました。
- チェックインの障壁:これはパスポートのスキャンによって解消しました。
- 調査によると、オンラインの旅行予約においては7パーセント以上の旅行者が支払いオプションの制限のために予約をあきらめるということです[6]。この数字はモバイル予約でも同様と思われます。 成功している旅行ブランドのほとんどは、2016年中にブランド側が支払い方法を指定するのではなく、お客様が支払方法を選べるようにする予定です。
2016年、モバイル旅行予約は全世界で22%も上昇すると予想されており[7]、米国内ではオンライン旅行予約の半数以上を占めるとみられています[8]。これは、航空会社および旅行会社が今年モバイル商取引のレベルアップを図る大きなチャンスがあることを意味しています。モバイル支払いがますます洗練化されていることが大きな刺激となり、旅行会社はモバイル予約手続きから障壁をなくし、素早く安全でスムーズなモバイル取引を提供することでこのチャンスを活かすようになるでしょう。そうすることでモバイル上での予約が楽しいものになり、予約破棄を少なくし、モバイル収益の増加につながるでしょう。
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[1] eMarketer, November 2015, http://www.emarketer.com/Article/US-Proximity-Mobile-Payment-Transaction...
[2] The Drum & Sales Cycle, December 2015, http://www.thedrum.com/opinion/2015/12/17 /how-virgin-atlantic-reduced-...
[3] Jumio and Tnooz, September 2015, http://www.tnooz.com/article/tackling-abandoned-mobile-bookings-travel/
[4] Juniper Research, September 2015, http://www.juniperresearch.com/press/press-releases/contactless-mobile-w...
[5] Forbes, September 2015, http://www.forbes.com/sites/cit/2015/09/14/4 -reasons-mobile-payments-w...
[6] The Drum & Sales Cycle, December 2015, http://www.thedrum.com/opinion/2015/12/17 /how-virgin-atlantic-reduced-...
[7] Euromonitor November 2015, The State of Mobile Booking 2016 (Skift Report)
[8] Skift, November 2015, http://skift.com/2015/11/20 /mobile-will-represent-more-than-half-of-al...
画像ソース: http://images.dailytech.com/nimage/Apple_Pay_Samsung_Pay_Google_Wallet_C...
