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旅行における信頼

信頼はデリケートなものです。築き上げるには長い時間が必要なのに、崩れるのはあっという間です。

旅行業界に対する消費者の不信感は、何年も前から水面下でくすぶっていました。世界中で旅行が再開され始めた今、これからの私達に人々は注目しています。旅行者が失っていたものを思い出させ、これまでの不信感を拭い去るチャンスと言えましょう。

メソドロジー
(調査方法について)

トラベルポートは、「信頼」についての考察において世界をリードするエデルマン・データ&インテリジェンスの協力を得て、消費者の旅行への「信頼」について調査を行いました。英国、イタリア、スペイン、サウジアラビア、アメリカ合衆国、カナダ、インド、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドにおいて行われたこの調査は、色々な角度から「信頼」についての質問を投げ、合計10,000人から回答を得ました。

信頼のレベル

信頼の意味

信頼は期待の上に成り立つ

Amazon、Alibaba、Netflix、Spotifyなどの大手ハイテク企業は、消費者の期待を一変させました。これらの企業は、いつでも、どんな時でも、どんなチャネルでも顧客のためにそこにある、真にイマドキな小売業者であり、またちょっとしたUXマジックもお楽しみとして存在しています。これらの企業で購入をすることで、その企業のツールを通して他の顧客からのアドバイスを受けたり、コストやブランドを簡単に比較したりが可能です。もし旅行会社がこれらの基準に達していなければ、人々はそれに気づいてしまうでしょう。だからこそ、私たちはそこに近づいていく必要があるのです。

0%
が、旅行提供者を選ぶ際、信頼感が何よりも優先すると回答

信頼が販売に結び付く

調査では、「旅行関係会社の行動は信頼できると思うか」を尋ねました。旅行は本質的に信頼の先にあるものです。なぜなら、私たちは旅をするとき、未知の世界に飛び込むことになるからです。信頼はすべての体験を支えるものであり、それは旅の予約から始まります。そしてビジネス的に考えれば、信頼されることが成功につながるのです。

調査によれば、信頼があれば:

0%
が追加の購入をする、と回答
0%
が旅行のアップグレードを考える、と回答

旅行業界は信頼できる?
その実態は

業界ごとの信頼レベル

ヘルスケア 61%
飲食 55%
テクノロジー 55%
エンターテインメント 46%
旅行・観光 46%
自動車 45%
消費財(CPG) 44%
エネルギー 43%
通信 43%
金融 41%

信頼のレベル

信頼のために

私達の業界は、最下位ではありません(最下位は金融サービス、またヘルスケアはワクチンの影響からか、高い評価を受けています)。しかし、エデルマンの調査によれば、私たちへの評価が高いともいえません。

旅行業界を信頼していると回答したのは46%

70%が過去の経験から信頼をしなくなったと回答

業界の課題は信頼

旅行会社への信頼度

まだ改善の余地あり:タイプによるものの、人々の信頼感が全体的に低い数値となっています。

0%
世界レベルの大手オンライン旅行会社、運賃比較サイト
0%
地域、地元の従来型旅行会社
0%
地域、地元の旅行会社によるウェブページ
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大手の従来型グローバル旅行会社

航空会社への信頼度

航空会社のタイプによって違いが:

>50%

大手グローバル航空会社とリージョナル航空会社を信頼

40%

ローコストキャリアを信頼

最も信頼されているのはホテル

0%
が、大手グローバルチェーンが最も信頼できる旅行サプライヤーと回答

信頼に影響を及ぼす要素

1. 料金の透明性

人々は「隠れた」コストを嫌います。期待するのは、透明性とパーソナライゼーションであり、明確な料金体系と自分のニーズに合った商品です。

料金の透明性は旅行者にとって何よりも重要です。大げさではなく、柔軟性のある商品や返金可能な商品と並んで、航空会社の長期的な無事故記録を16%上回って、信頼性に影響すると評価しています。

「隠れたコスト」
は禁物

と55%が回答、さらに60%がいまだにそれがあると回答

多くの人が旅行業界のコロナ対応を評価

56%が高評価

2.新型コロナへの対応

旅行者は旅行の再開を願っており、旅行業界の新型コロナへの対応について、それなりに高く評価をしています。過去の否定的な経験を忘れさせ、私達への信頼を回復させるのは今かもしれません。

良い評価を得ている業態もあります。大手のグローバルチェーンホテルはいち早く営業を再開し、明解で一貫した安全対策と透明性の高いキャンセルポリシーによって消費者の信頼を取り戻しました。新型コロナへの対応に限らず、ホテルは旅行者の体験を最優先することで信頼を築いています。例えば航空会社では「乗客」ですが、ホテルでは「ゲスト」を迎えるという考え方がその一例です。

旅行者は、室内や機内の換気、ソーシャルディスタンス、搭乗時の順番管理など、いくつかの対策がしっかりと実施されているかを気にしており、また払い戻しや交換の柔軟性を求めています。

3.個人情報

人々が自分のプライバシーを重視するのは、今に始まったことではありません。旅行者は、他から得た情報ではなく、自身が自発的に共有した情報を利用する企業をより高く評価しています。個人情報取り扱いにおいて、最も抵抗がないのは1対1の会話で、最も信頼できないものはソーシャルメディア活動からの情報収集です。

46%

が、過去の予約履歴あるいは対面での会話から得た情報利用を信頼

44%

が、ロイヤリティプログラムあるいは自発的に提供した情報利用を信頼

65%

が、SNSの活動からの情報収集には信頼がおけないと回答

90%の人が

不愉快だった経験を人に言うと回答

40%の人が

不愉快な経験をSNSに投稿すると回答

4.不愉快な経験

旅行者にとって他人の意見は重要です。トリップアドバイザー、インスタグラム、フェイスブックなどのプラットフォームによって、消費者が不満を解消するために口コミを利用する力を持ったことで、口コミ情報は大きな影響力を持ちました。旅行者が購入時に最も重要なのは信頼であると答えていることはすなわち、否定的な口コミへの対応が大変やっかいであると考えねばなりません。

旅行の計画時に
信頼される情報源

良い、悪い、信頼されない情報源

旅行者は比較的信頼度の高いものを含め、いくつかの情報源を用いて旅行を計画をしてます。

27%

が、著名人やSNSN上のインフルエンサーを信頼すると回答

38%

が、大手メディア(テレビ、雑誌、新聞)を信頼すると回答

45%

が、旅行会社を信頼すると回答

49%

が、旅行関連団体、観光局を信頼すると回答

58%

が、レビューや口コミ(家族や友人からのもの)を信頼すると回答

すべての年代の消費者に共通して言えることは、レビューや口コミは、自分の関心事と一致していると認識しているため、最も信頼できる選択肢であると考えていることです。

サクラは信用されない

一般的に人々は、旅行を計画する際に著名人やインフルエンサーの言葉を信用しません。とは言え、有名な旅行愛好家や専門家ブロガーが知識を持っていないとは考えていません。重要なのは、消費者はお金を払ったパートナーシップと、金銭的・個人的な利益を目的としない本物の推薦との違いをわかっているということです。先に述べたように、人々は透明性を重視します。だからこそ、セレブやインフルエンサーの信頼度は25〜30%と最も低いのかもしれません。

情報の種類に関しても同様です。人々は、旅行会社や広告的な声よりも、他の旅行者の声や知見を重視します。

Z世代が警戒するのは…すべての人

Z世代は、今の時代誤った情報だらけであると考えており、疑い深い消費者目線を持っています。Z世代は、友人や家族はほぼ信頼していますが、自分とは異なる方向性の人には懐疑的です。

ただミレニアル世代の48%(2番目に若い消費者層)と比較するとその割合は低く、経済を牽引する最大の存在であるミレニアル世代に、憂慮すべき傾向があることを示しています。

Z世代は旅行関係会社に信頼を置いていない

信頼すると回答したのは38%で、全世代中最低の数字

信頼を勝ちとるには

透明性を持つ 1

信頼を築くためには、価格の透明性が不可欠です。新型コロナ感染拡大において、明確なキャンセル/返金ポリシーがいかに重要であるかが明らかになりました。また、隠れた追加料金を排除することで、予約につながることが期待できます。旅行会社においてもサプライヤーにおいても、コミュニケーションが重要です。

パーソナライゼーション 2

旅行者はあまりにも多くの選択肢には圧倒されてしまいます。旅行会社は、適切なコンテンツとツールを使って、選択肢のリストを管理しやすいものにし、パーソナルなものにするというキュレーション的なアプローチをとることで、信頼を築くことができます。注意点は、パーソナライゼーションを実現するために、自社のデータと外部のデータとのバランスをとることです。

常に本物であること 3

消費者は、純粋におすすめ情報であることを謳っていても、広告のような匂いがするものに対して、ますます不信感を抱くようになっています(だからこそ、ハッシュタグ#adが存在するのです)。旅行会社は、信頼を回復するためにインフルエンサーを使うことは避けるべきです。そうすれば、顧客はあなたが本物であると確信するでしょう。

若年層からの支持 4

これからの20年を担うであろう(実際にそうなるでしょう)Z世代に注目しましょう。Z世代は、仕事を辞めてでも世界を旅する可能性が最も高い消費者であり、経済に大きな影響を与える(そして成長している)世代とも言えます。彼らを理解し、彼らのニーズを満たす必要があります。たとえそれが新しくて異質なものだとしてもです。

経験を重んじる 5

経験が信頼を左右します。旅行会社は品質を保証し続ける必要があると同時に、自社の関心事と消費者の関心事のギャップを縮める必要があります。旅行者が満足すれば、誰もが得をするのです。私たちは、お客様に良いレビューや評価をいただいて、そのポジティブな体験を広く共有してもらうようにする必要があります。

イマドキな販売を

旅行への信頼をより確かなものにするには?

大変難しい質問ではありますが、答えは:イマドキな販売スタイルを受け入れ、実行していくということでしょう。

人は旅行を必要としています。私たちは素晴らしい商品を持っていますが、それをもっと上手に販売する必要があります。今私たちはリセットする機会とそれを可能にする技術とを手に入れた、歴史的にも稀有なタイミングにいます。対応へのスピードが、ビジネス回復と将来の成功を左右します。

イマドキな販売へようこそ

Travelport+がイマドキの旅行販売のためにいかに役立てるか、そして旅行サプライヤーと販売者をどれだけシンプルに結びつけるか、詳しくは下記からご確認ください。

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