skip to Main Content

旅行販売


時代

検証:差別化

旅行販売の新時代に向けた第一歩

かつてはデジタル先駆者であった旅行業界。

しかし、パンデミックによって加速された消費者の期待の変化は、新たな機会を生み出しました。旅行業界は、今のテクノロジーでできることを最大限に活用する時期に来ています。でも私たちはどこから始めたらいいのでしょうか。

旅行会社が旅行販売の新時代へ踏み出すために、私たちは、米国、サウジアラビア、日本をはじめ、世界各地の約3,000人を対象に調査を実施しました。

その結果、次のようなことが明らかになりました。

旅行者は、優れた体験を提供する旅行会社を覚えている 1.

効果的な販売は、ブランドの想起から始まります。 お客様が好感を持ってくださると、それは記憶に残ります。 そしてリピーターとなる可能性が高くなります。 競争の激しいオンライン 旅行販売では、このことが自然に予約を実現し、リピーターを確保するためのコストを劇的に削減することになるのです。さらに、ブランドの想起は旅行者がメタサーチに頼るのを思いとどまらせ、オンライントラベルエージェント(OTA)に多大な機会をもたらします。

私たちの調査では、ブランドの想起と優れた顧客体験との間に重要な相関関係があることを浮き彫りにしました。つまり、満足した顧客は、旅行会社を覚えているのです。

0%

の利用したOTAを覚えている人は、その体験を平均以上、または良いと評価している

では、優れた購入体験を実現するにはどうすればよいのでしょうか?

優良企業は価格より価値を重視する 2.

OTAは、旅行業界で最も近代的な旅行会社です。何十億もの人が寝室にいながら念願の休暇の予約をし、何十ものサイトにアクセスすることなく次の旅行のヒントを得ることを可能としたり、OTAが旅行の在り方を変えたのです。格安航空会社やメタサーチエンジンの台頭により、最安プランが商品化されたにもかかわらず、OTAは大成功を収めてきました。

ところが、価格だけでの差別化は、顧客が関心を寄せる他のこと(早朝便に乗りたくない、景色の良い部屋を確保したいなど)を犠牲にすることになりかねません。逆に、旅行会社は、旅行者にすべての選択肢を羅列するのではなく、キュレーターとして最適な選択肢という価値を提供できるのです。

そこで私たちは、利用したOTAを覚えていた回答者に、価格以外で再びそのOTAを利用したくなる一番の理由を尋ねてみました。

利用しているOTAの気に入っている点は?

顧客の好みに合わせた選択肢を適切なタイミングで提供することは、価値のある販売体験を提供するための鍵です。回答者は、好みのOTAを再利用する理由として、「選択肢の多さ」が最も多く、次いで「比較のしやすさ」、「ニーズに合致している」と回答しています。

優良企業は強力なブランド力で成功する 3.

OTAは、デジタルマーケティングに多大な時間と資金を投じています。ブランド構築や需要喚起のキャンペーンに重点を置く旅行会社は、その効果を実感しています。

私たちの調査では、価格だけではなく、以下のことを旅行者に提供することにより、ロイヤリティを高められることが明らかになりました:

ガイダンスと選別された選択肢 1

明確で透明な価格とその内容 2

シンプルでわかりやすい情報と適切な選択肢のレベル 3

価値とブランドの絆が収益を牽引 4.

私たちの調査では、ブランドの想起が存在する場合、そのOTAで予約を完了する傾向が強いことが分かりました。 これは、ブランドの構築と価値が収益に大きく影響し、顧客獲得コストを削減する可能性を改めて示しています。

前回利用したOTAを思い出すと

そのまま続けてレンタカーの予約をする

60%
そのまま続けてレンタカーの予約をする

そのまま続けてホテルの予約をする

77%
そのまま続けてホテルの予約をする

そのまま続けて航空券の予約をする

65%
そのまま続けて航空券の予約をする

ブランドの想起は業務渡航においても重要 5.

私たちの調査によると、出張者にとっても、観光目的の旅行者と同様、ブランドとの結びつきが重要であることわかりました。出張者は旅行自体は自身で決定したいと考えるものですが、観光目的の旅行者が持つような消費者的視点で、トラベル・マネージメント・カンパニー(TMC)との関係を持続している出張者はほとんどいません。 さらに、私たちの調査では、かなりの数の出張者が、自分たちのニーズに合うように、会社の出張規定外の予約をしていることがわかりました。

では、出張者の心理を掘り下げてみましょう。出張指示があると、出張者は高い期待を抱きます。なぜなら、会社が従業員に出張を要請するということは、社員の私生活の時間を奪うことになるからです。しかも、その費用は会社が負担します。そのため、出張者は快適な移動と充実した特典を期待するのです。私たちの調査により、出張者にとって何が重要か、より深く理解することができました:

選択肢を増やしたいと考えている 1

快適さを求めている 2

健康を意識した選択肢を望んでいる 3

旅行後に必要な休息と回復ができる選択肢を望んでいる 4

出張規定外の予約は、経費管理、リスク管理、サプライヤーとの交渉など、企業に様々な課題をもたらします。しかし、出張自体は仕事の楽しみでもあり、人によっては出張があるからこそ会社を辞めない理由にもなり得えます。

新時代の旗手となる旅行会社

近代的な旅行販売を実践している会社は簡単に見分けることができます。迅速かつ使いやすく、個人にあった商品を提供します。いつでも利用でき、質の高いサービスです。旅行会社は価格で競争するのではなく、価値で競争しなければならないのです。これこそが真の差別化の鍵であり、近代的な旅行販売への第一歩なのです。顧客の望む利便性、多様性、そしてサービスを提供できるという意味では、旅行会社のみが真のリテーラーになれるのです。

そして、その方法は次の通りです

旅行業はいち早くデジタル化に取り組んできた産業であり、今でも非常に革新的です。旅行者の期待は、他の業界のデジタル化によって形成されたものですが、旅行販売は以下の5つの分野で購入体験をすばらしいものにできます。

ブランドの価値と信頼

差別化こそが変化をもたらします。差別化を実現するためには、旅行会社は価格競争ではなく、価値を高めることに集中する必要があります。差別化を図らなければ信頼は失われます。そして信頼がなければ取引は成立しません。バイヤーが旅行会社の価値を真に理解すれば、そのブランド名を記憶するのに苦労するどころか、旅行会社は忠実な顧客を獲得し、リピート率を向上させ、獲得コストを削減することもできるのです。そして、「旅行会社はどこも同じ」という認識を覆すことができるのです。

顧客体験とサービス

真の意味での近代的な旅行会社は、販売よりもお客様のニーズ、行動、欲求を優先させます。お客様が体験の中心にいるのです。旅行業界は、Amazonなどの企業が提供している、使いやすいセルフサービスツールや24時間対応のサポートなどの基準に合わせる必要があります。また、顧客情報をウェブからアプリやコールセンターへとシームレスに連携させなければなりません。さらに、時間を節約するためにチャットボットだけでなく、複数かつ効果的な手段を提供する必要もあります。

コンテンツと商品

近代的な旅行販売とは、お客様に選択肢を提供し意思決定を支援することです。旅行会社だけがお客様のニーズを見極め、ニーズに合致した商品を見つける手助けができるため、これを実際にうまく行うことができるのです。商品に何が含まれているかを伝えることで、バイヤーの後悔や失望を防ぐことができるのです。しかし、旅行会社がすべてを完備した旅行を販売するには、絶えず変化するコンテンツと、それをうまく選別してパーソナライズする技術を必要とします。

マーチャンダイジング

消費者は、ブランドが自分のことを熟知していることを期待しています。近代的な旅行販売では、お客様の関心事を商品化することに優れており、旅行業界はこの分野を改善する余地があります。消費者に、ニーズに合った商品を見つけやすくし、内容を明確にし、要件を絞り込めるようにしなければなりません。また、パーソナライズ化に関してもやれることがあります。これにより、クロスセルやアップセルがしやすくなり、お客様のリピート率を高めることができます。

データとテクノロジー

データとテクノロジーは、近代的な旅行販売を支える大きな要因です。旅行は複雑ですが、お客様にそのように感じさせてはいけません。しかし、これを実現するには、旅行会社は旅行に関するすべての要素を完全に統合し、ひとつの顧客体験となるようにする必要があります。そのためには、より高速でシンプルなモバイル及びウェブインターフェイスと、さらに、迅速かつ信頼性の高い、拡張性のある方法でサービスを提供できるよう、より多くのデータと分析も必要となります。

当社では、近代的な旅行販売に関するこうした洞察を、今後も提供してまいります。さらに、次世代プラットフォーム「Travelport+」で、旅行販売を推進させるための当社の取り組みについてもご覧いただけます。

Back To Top